【ネット動画をレビュー】「築古戸建投資」の罠、オーナーチェンジ物件を安易に買った投資家の反省

不動産投資
この記事は約6分で読めます。

不動産投資界隈では郊外の激安戸建を買って貸し出し、高利回りをゲットする「築古戸建投資」が人気の一角を占めます。
購入価格も安く、マンションのように管理費・修繕積立金の徴収もされないことから手残りが多いのも、築古戸建投資の魅力のひとつ。

今回はそんな人気の築古戸建投資をオーナーチェンジで購入した、不動産投資家の失敗談について取り上げた楽待のYouTube動画がUPされました。
私も不動産投資家の端くれとしてその動画を視聴して感じたことや、私なりの見解についてまとめてみました。

ブログ運営者
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  • 不動産歴20年のフリーランス
  • 投資家(不動産14年、株式3年)
  • 運用投資総額は約3,500万円

この記事を読むと、以下のことがわかります。

  • 築古戸建とオーナーチェンジ売買のリスク

ぜひ最後までご覧ください。




「築古戸建投資」の罠、オーナーチェンジ物件を安易に買った投資家・本編とあらすじ

まずは楽待のYouTube動画の本編と、簡単にあらすじをまとめてみました。

「築古戸建投資」の罠、オーナーチェンジ物件を安易に買った投資家・本編

それでは早速、楽待のYouTube動画を視聴しましょう。

それにしても、これほど勢いよく転がるビー玉も久しぶりに見ましたよww

取引の真相は闇の中ですが、形式的に判断するとイチ投資家が極悪な売主&仲介業者の罠に嵌っただけの案件に見てとれます。
この方は不動産投資歴4年でそれなりに経験も積んでいるようですが、これほど簡単に騙されてしまうとなるとやっぱり怖い世界ですね。

ま、でもこの方が言うように相手方の巧妙な策に嵌められたと言うより、むしろ自身の慢心が招いた厄災と言うほうが正しいんでしょう。
車の運転と同じ、慣れてきた頃が一番危ないと言うのがまさにごもっともです。

「築古戸建投資」の罠、オーナーチェンジ物件を安易に買った投資家・あらすじ

今回の動画に出演したのは不動産投資歴4年の酔いどれ大家さん。

酔いどれ大家さんは2023年9月に売買価格500万円の築古戸建をオーナーチェンジで購入しました。
同年12月には入居者の退去があり、立ち合い時に室内を初めて見たところ、床の傾きや雨漏りの跡を発見。

床の傾きは最大15㎝に及ぶため、その是正には多額の費用を要します。
物件の今後については売却して損切りするか、更地にして駐車場として貸し出すか、あるいは貸家を新築して貸し出すか、どれにするか迷っている酔いどれ大家さんでした。

ブログ運営者
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にしても、キナ臭い

動画内で述べていたように、前入居者は2023年7月からフリーレント2ヶ月間の契約で入居を開始しました。
家賃が発生する9月分から前入居者は家賃を滞納、その家賃分を保証会社が立て替えており、室内には9月から入居開始の別物件の賃貸借契約書も存在していたとのこと。

売主と仲介業者がどこまで把握していたかは不明ですが、状態の悪い室内を見せないためにフリーレントで不良入居者を入れ、オーナーチェンジで売り飛ばしただけにも見えますね。

まとめ

入居開始直後のオーナーチェンジ物件を売る理由をしっかりヒアリングしたい

所感とオーナーチェンジ売買に潜むリスク

ここからは動画を視聴して感じたことと、オーナーチェンジ売買経験をもつ私が気を付けていることについてまとめてみます。

所感

私は区分マンション専業の不動産投資家であり、区分マンションならオーナーチェンジでも躊躇うことなく購入してきました。
また、築古戸建を買おうと思ったことはありませんが、もし買うなら室内を見られる空き家しか対象にしません。

築古戸建は躯体や雨漏りリスクが大きすぎる

区分マンションであれば、傾きは原則として専有部分内のため通常のリフォーム工事の範疇ですし、雨漏りは共用部分から来ているため管理組合に修理してもらえます。
なので、室内のリフォーム履歴を簡単にヒアリングし、将来すべての設備を交換する費用感さえ把握して購入すれば、購入後に想定以上の出費に悩まされることはほぼありません。

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築古戸建は物件価格とリフォーム費用がアンバランス

これに対し築古戸建は今回の酔いどれ大家さんの購入した500万円はおろか、100万円以下で購入可能な物件がゴロゴロ転がっています。
その物件価格の安さの割に、肝心の修繕費用は決して安くありません。

そのため、例えば総額300万円で利回り20%を見込んで買った築古戸建が、200万円よぶんに修繕費用がかかると利回りは12%まで急降下します。
ここまで来ると築古戸建をオーナーチェンジで買うのは丁半博打に近い感覚にもなり、あるいはそもそも買う必要があるのかすら怪しくなってきますね。

オーナーチェンジ売買で気を付けたいこと

私は過去に6件のオーナーチェンジでの購入経験があります。
この6件のうちオーナーチェンジ売買であったがゆえに、大きく困った事態に陥ったことはありません。

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問い合わせのときに毎回聞くことはある

購入した6件以外にも過去多数のオーナーチェンジ物件に問い合わせをしましたが、その都度内容をしっかりヒアリングするようにしています。

  • 売主の売却事情
  • 入居期間と入居者の属性
  • リフォーム履歴(見積書や請求書)

なかでも最も重要なのは、売主の売却事情です。
毎月家賃が入ってくる状態なのに売る、と決めるのにはそれなりの事情というものがあるはずです。

そこには高齢のため現金化したいとか、相続したが不動産に詳しくないからサッサと売りたい、という理解できる事情ならばいいのですが、今回のように売主が入居付けをしてすぐとか、普通の思考では腑に落ちない行動をとる売主の案件は慎重に考えたいものです。

また、投資家が「買いたい」と思う物件は、一般に相場より割安であることが多いはず。
私の場合「なぜ売主が相場より割安に売ってくれるのか、…しかも私に」という考えを常に持ち、そこに売主の売却事情を斟酌して最終的にGOサインを出すかどうかを決めます。

でも、やっぱり不自然な感じがしたら見合わせるほうが無難な気がしますね。

些細な違和感は重大な欠陥につながることが多い

「築古戸建投資」の罠、オーナーチェンジ物件を安易に買った投資家レビュー・おわり

利回り50%とか100%とか威勢の良い数字を叩き出す築古戸建界隈ですが、私はどちらかと言うとインカムよりもキャピタル重視なので、これまではあまり魅力を感じませんでした。
地域を熟知しているとか、プロ並みのDIY技術を持っている人しか成功しないイメージだったため、敷居が高いと感じていたのも事実です。

100万円以下で手軽に始められるのも人気の築古戸建投資ですが、一般の不動産よりもリスクが大きく、出口も見えにくいことは注意した方がよさそうです。
今回の動画により私には縁のなさそうな分野であることが、さらにハッキリわかったことが唯一の収穫でしたね。

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