間もなく終焉⁉誰も買えなくなっても高騰する「令和マンションバブル」の怪・レビュー

不動産投資
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マイナス金利解除のニュースから今後は金利が上昇し、それに伴いマンション価格が下がるのでは?との記事が散見されるようになりました。
いっぽうで東京オリンピックの選手村跡地の、晴海フラッグ購入の申し込みが殺到するニュースも並行して聞かれます。

結局皆さんは、不動産価格が上がるだの下がるだのの話題が大好きなわけですが、そんななかとあるネット記事を見つけました。
著者の詳細は後ほど触れますが、不動産業界でも有名な評論家による、今後の不動産価格の見通しに関する記事です。

今回はその記事を通して、私なりの今後のマンション価格の見通しについてあれこれ語ってみます。

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  • 不動産歴20年のフリーランス
  • 投資家(不動産14年、株式3年)
  • 運用投資総額は約3,500万円

この記事を読むと、以下のことがわかります。

  • 今後のマンション価格について

ぜひ最後までご覧ください。




間もなく終焉⁉誰も買えなくなっても高騰する「令和マンションバブル」の怪・記事とネットの声

ここではネット記事の引用と、それについたコメントをいくつか紹介します。

間もなく終焉⁉誰も買えなくなっても高騰する「令和マンションバブル」の怪・記事

こちらがyahoo!ニュースで見かけた記事です。
少し長いですが、以下に引用しました。

ここ数年、東京で話題になった「晴海フラッグ」というマンションがある。
分譲総戸数は4145戸という大規模。アドレスは「東京都中央区」。
東京五輪の選手村跡地という話題性もあって、最高抽選倍率200倍以上の人気となっている。

何とも不可思議な現象だ。
最寄り駅の地下鉄大江戸線「勝どき」駅へは徒歩20分ほど。
マンションの玄関を出てから「勝どき」駅のホームに立つまで、30分近くを要する。
そんな物件が大人気なのだ。(中略)

人間の集団は、往々にして共同幻想に陥る。
「晴海フラッグ」は駅から遠い。
使える駅は狭軌で車内が狭い大江戸線の「勝どき」のみ。
今でも朝夕のラッシュ時にはかなりの混雑。

しかも、その大江戸線は東京の中でも最後発組の路線で、乗り換えの便が著しく悪い。
テレワークで家にいることが多い大人はいいとしても、私立中学や都内の高校に通う中高生は、毎日約60分を「駅との往復移動」だけに費やすことになる。
晴れた日はまだいいが、風雨の強い日は大変だ。

築10数年の「ユニクロ型」郊外マンションが7千万円台で取引されようとしているのも、駅まで絶望的に遠い「晴海フラッグ」が異常な人気になっているのも、言ってみれば共同幻想である。
「みんなが買っているから」という理由で、新たな購入者が現れている。

ただ、この共同幻想を生み出す元となった「異次元金融緩和」は、先日の17年ぶりの「利上げ」で終わりを告げた。
東京都心やその他の一部エリアで膨らんだマンションバブルという共同幻想も、間もなく終焉の時を迎えるのではないだろうか。

文/榊淳司

引用元:yahoo!ニュース

ご存じの方も多いでしょうが、この榊氏は10年くらい前から「暴落する、暴落する」と言い続けている不動産業界では有名な「タワマン嫌いの暴落芸人」です。
もはやこの暴落芸は、伝統芸能の領域に差し掛かりつつありますね。

ネットの声は?

この榊氏の伝統芸に対する世間のコメントは、以下の通り。

「外貨を持ってる海外富裕層が割安に一括購入している中、円しか持っていない中間層の日本人が、ローン契約で今の高騰マンションを購入するのは一番やってはいけない。」
「かつてのバブル期の高騰も終わりが来た訳ですから、今回の(バブル(?)かどうかはともかく)高騰もいずれ終わりを迎えどこかで下がり始めるのでしょう」
「この先不動産は低所得の日本人に縁遠いものになっていくのかも知れません。」
「彼が下がるという限り上がる気がします」

現在のマンションの高騰ぶりは過度な円安が招いたものであり、それが是正される局面は近いという意見が多いように感じました。
いっぽうで私と同じく、榊氏イコール暴落芸人と認定している人もいるようで、氏の意見は当たらないとする辛辣な考えまでありますね。

ブログ運営者
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本当にこの人の考えは当たらない

きっとこの先も榊氏は「暴落する」と言い続けるんでしょうし、言い続ければいつかは当たる可能性も高い。
いや、むしろ榊氏から「マンション価格はこれから下がらず、上がる」と言われる方が、心の底から恐怖を覚えますよ。

まとめ

逆指標として榊氏の発言は要チェック

記事に対する私見

榊氏の記事を見て、私なりの考えをまとめてみました。

で、マンション価格は下がるの?

これからのマンション価格が上がるか下がるか、と聞かれると答えは「神のみぞ知る」。
ただし、そう言ってしまうと身もふたもないので、少し掘り下げて考えてみましょう。

まず「これから」の定義からですが、これはこの先2~3年と仮定します。
そして一般的な日本人が実需目的で、23区内の中古マンションを買うものと想定して結論を言いましょう。

ブログ運営者
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基本、下がらない

マンションに限らずモノの価格は売り手と買い手のパワーバランスで決まります。
つまり買い手が多ければ価格は上がりますし、売り手が多ければその逆となります。

新築マンションの供給戸数が絞られていることと、若者を中心に「中古」への抵抗が少ないことから、中古マンションの今後の需要は底堅い強さが予想されます。
さらにこれから金利が上がると言っても、低すぎる金利がちょろっと上がるだけなので、買い手の資金調達力に弊害を及ぼすほどのマイナス効果があると思えません。

マンションと言ってもピンキリですから、すべて下がらないかと問われると下がるものもあるでしょう。
ただし誰もが欲しがるような「都心・駅近・大規模」マンションは上がるところもあるでしょうし、下がることはないと見ています。

マンションの高値は共同幻想?

榊氏の言う「共同幻想」という表現には、いささか賛同しかねます。
現在のマンションの高値は低金利の恩恵により下駄を履かせられた部分はあるにせよ、その下駄部分が剥落するには相当の金利上昇が必要となります。

文中にある「郊外のユニクロマンション」が例えば7,500万円だったとして、変動金利0.4%の期間35年で7,500万円を借りたときの毎月の返済額が約191,300円。
これが1.4%まで上がったとしても(1%上がるのに何年かかるか…)、毎月の返済額は225,900円と34,000円のアップに過ぎません。

ブログ運営者
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大勢に影響はない

氏はやや平成バブル崩壊と重ね合わせているようですが、平成バブルこそ不動産価格は下がらない共同幻想であり「買えば上がる、上がるから買う」が繰り返され、利回り視点からも説明がつかないレベルにまで価格高騰しました。
ところが現在は賃料との見合いからしても、マンション価格が特別高いわけでもありません。

幻想の中にいるのはどっちだか…

折しも賃料も高騰しているなか、結局金利が少し上がったとて購入に冷や水とはならず、場合によっては購入の後押しになることもあり得ますよ。

間もなく終焉⁉誰も買えなくなっても高騰する「令和マンションバブル」の怪レビュー・おわり

私が不動産業界に足を踏み入れた20数年前は「不動産価格はもう2度と上がらない」「マンションより戸建のほうが資産価値が高い」といった言説が常識であるかのように語られていました。
ところが現在は、それらがすべて180度価値転換しています。

上がりすぎたマンション価格はいつか下がると言うのも、所詮はこれまでの常識の範疇であり、果たしてそれが正解かどうかはわかりません。
これからの変化に対して過度に怯えず、むしろ楽しんで不動産の世界に足を突っ込み続けたいですね。

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