みなさん、不動産投資における物件の運営は順調ですか?
満室で運営中の間はやることがほぼありませんが、退去の予告が入るとリフォームやら募集、あるいは売却などいろいろとバタバタしますよね。
今回は2023年3月に私が所有するワンルーム2号の入居者から退居の予告があり、その後のリフォームと売却活動に励む、中古ワンルーム2号転売記をお届けします。
特に現在ワンルーム系区分に投資している、不動産投資家ビギナーの方には参考になると思います。
- 不動産歴20年のフリーランス
- 投資家(不動産14年、株式3年)
- 運用投資総額は約3,000万円
この記事を読むと、以下のことがわかります。
- とある投資家のワンルーム転売記
ぜひ最後までご覧ください。
電撃の購入申込みと契約の行方
(ワンルーム2号転売記をはじめから読むにはこちらから)
まったくと言っていいほど無風状態の、区分2号の問い合わせ。
前回の記事でも書いたように、今後の販売プランを練り直さなくてはならないかもしれません。
「その電話」は突然に
お盆休み明けのとある土曜日、私のスマホがプルプル鳴りました。
知らない電話番号からの着信です。
もしもし…
もしもし、お世話になっております
●▲不動産のKです!
「担当者の電話番号ぐらい登録しとけよ」と言われそうですが、私、基本ナマグサな性格で電話番号を登録しません。
不意打ちの電話なだけに、ネガティブな展開が早速脳裏をよぎります。
まさか「販売価格を下げましょう」的な電話かなぁ…
しかし次の瞬間、そのイヤな予感はいい意味で完全に裏切られます。
実は本日、区分2号に案内が入りまして…
お客さまが「買いたい」とおっしゃってるんです!
えっ、マジっすか?
「買いたい」とは言ってるんですが、
「少し値下げしてもらえませんか?」とも…
なんせ販売を開始してから1ヶ月半内覧客がゼロなだけに、多少の値下げを飲まざるを得ないのは覚悟しておりました。
お客さまの内容は?
値下げの前に、今回のお客さまの内容をじっくり聞きました。
その方は現在、とある中部地方の都道府県にお住まいで、ご年配の女性でした。
ご主人に先立たれておひとり暮らしとなり、もともと東京にお住まいだったこともあって、かつ娘さんの住まいも近い、私の区分2号に白羽の矢が立ったそうです。
しかも現金購入です
これは逃したくない客だな…
で、いくらくらいの値下げを希望されてるんですか…?
男性営業Kさんによると「端数(十万円単位)を切ってもらえると、話を完璧にまとめられる」と言ってきました。
私、売却の際に指値交渉をもちかけられても、その金額でOKとは言いません。
その理由はあっさり指値が通ってしまうと、買主さまに「もっと下で指せばよかったなぁ…」と思わせてしまうからです。
わかりました!
買い上げるところまで上げてもらったら契約します!
十万円単位の激しい交渉を経た演出を加えることで、買主さまにお買い得感を植え付け、実際の契約締結日までに買いの意欲を失わせないようにしなければなりません。
購入申込みから契約を待つ不安
その翌日には男性営業Kさんから電話があり、少し金額を上げてもらって契約予定となりました。
ただ、先方の契約締結希望日まであと一週間もあります。
契約締結までの長い長い一週間
経験したことがある人ならわかると思いますが、売主の立場で購入申し込みから契約締結まで待つ期間は不安しかありません。
やっぱり「気が変わった」とか言い出さないよな…
不動産売買の現場では、契約はハンコを押すまでわかりません。
内覧して気持ちが高ぶり、衝動的に購入申込みをしたまではいいが、一晩寝ると不安なことばかり考えてしまうお客さまも多くいます。
- 築年数が古い
- 眺望が悪い
- 夜道が怖い
- リビングが狭い
- やっぱり高い
- ローンが心配だ
日々ネガティブなことばかり思い浮かんで「やっぱりやめとこう」となり、契約予定日の前日に断ってくることもあります。
しかも困ったことに、直前でキャンセルされても違約金的なものは一切ありません。
つまり泣き寝入り
このような背景があるので、契約締結までの一日一日は長く感じ、男性営業Kさんからの契約キャンセル電話におびえる日々を過ごすことになるのです。
過去イチふざけた客の話
契約キャンセルと言えば真っ先に思い浮かぶのが、サラリーマン時代のとある客のことです。
当時の私は、リノベーション物件を販売する売主担当でした。
とある物件に購入申し込みが入り、値下げ希望額もわずかだったため上司のOKを貰い、契約をしようと仲介業者の担当者と打ち合わせをしていました。
すると、突如として横やりが入ります。
現金&満額なのでウチの客で契約させて
このように購入申込みが入っている物件に「満額で買うから1番手にしてくれ」と言ってくるケースは決して珍しくありません。
すぐさま上司に報告したところ、1番手のお客さまはローンの事前審査をしなければならず、かつ値下げも希望されています。
上司からは2番手(現金&満額)で契約するよう指示があり、私は1番手の仲介業者に「申し訳ないが2番手で契約させてもらいます」と丁重にお断りをしました。
契約予定日は一週間後です。
せいぜい契約キャンセルを喰らうのは、契約予定日の前日まで。
何事もなく契約予定日の朝を迎えれば、ほとんどキャンセルになることはありません。
契約開始の1時間前にキャンセル
1番手を断らせ、契約締結のために契約書の文言を細かくチェックし、私の勤務していた会社の印鑑が持ち出せないので事前に社判の押印まで済ませて、契約の場に向かっていた矢先の電話1本でのキャンセル。
その理由を聞くと…。
「やっぱり狭い」と…
「ほんとに申し訳ない」と言ってます
は??申し訳ない?
このとき、私の何かが切れました。
「本当に申し訳ないと思うのなら、契約の場にきて契約しろ。そしてその場で手付放棄してくれ。それができないなら、全然申し訳ないと思ってねぇだろ?」
1番手を断らせ、大の大人を動かすだけ動かして、子どもじみた理由で契約開始の1時間前に電話1本でキャンセル。
今思い返しても腹が立ちます。
この物件は結局当初の1番手のお客さまで、迷惑料としてさらに少しお値引きして契約と相成りました。
中古ワンルーム2号転売記・電撃の購入申込み!契約の行方は?・おわり
とにかく契約まではじっと待つしかありません。
買主さまが不安を覚えるような不穏な経済ニュースや大きな地震が発生しないよう、ただ祈るのみです。
長期戦を覚悟していた矢先の、区分2号の電撃購入申し込み。
無事契約となるのか、それとも買主の気が変わったなどという、読者の皆さまにとってのメシウマ展開が待ち構えているのか?
区分2号転売記もいよいよ佳境です!(つづく)
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