「株式投資と不動産投資ってどっちが儲かるの?」
「両方投資している人から初心者でもわかるように違いを教えてほしいなぁ…」
老後2,000万円問題に端を発し、さかんに報道される貯蓄から投資へのスローガン。
代表的な投資法の株式投資と不動産投資ですが、投資とは無縁だった人にとってみれば特徴がわかりにくく、ちゃんと理解してから始めたいですよね。
そんな悩みに応えるべく、今回は株式と不動産のどちらも投資する40代投資家が株式投資と不動産投資の違いや特徴について解説します。
- 不動産歴20年のフリーランス
- 投資家(不動産14年、株式3年)
- 運用投資総額は約3,000万円
この記事を読むと、以下のことがわかります。
- 株式投資と不動産投資の違いと投資スタンス
ぜひ最後までご覧ください。
株式投資と不動産投資の違い
株式投資と不動産投資はどちらも2種類の利益獲得を狙います。
キャピタルゲイン(売却による利益)
キャピタルゲインとは買った株式や不動産が値上がりし、売ったときに出る利益のこと。
株式投資も不動産投資もどちらもキャピタルゲインを狙えますが、特徴は大きく異なるようです。
株式投資のキャピタルゲイン
2022年最大の話題株ダブル・スコープ(6619)の年初来チャートがこちら。
年初来高値 | 22/09/15 | 3,175円 |
年初来安値 | 22/03/15 | 687円 |
半年で株価が4倍になり、年初来高値をつけた1週間後には3日連続ストップ安で半値以下に。
この価格変動こそが株式投資の最大の魅力であり、怖さでもあります。
不動産投資のキャピタルゲイン
対して、こちらは六本木ヒルズレジデンスB棟の成約事例。
2010/07/02 | 1億6,000万円 |
2022/07/07 | 3億800万円 |
8階・9階とワンフロア違うだけで、専有面積・間取りは一緒。
この12年間ジワジワと右肩上がりで2倍近くまで価格が上昇し、下落局面は確認できません。
購入する不動産や株式銘柄にもよりますが株式投資は価格変動が大きく、不動産投資は比較的安定していることがわかりますね。
インカムゲイン(保有中の利益)
インカムゲインとは保有中に生みだされる利益のことで株式投資は配当金が、不動産投資は賃料がインカムに当たります。
インカムゲインには株式投資と不動産投資で、どんな特徴があるでしょうか?
株式投資のインカムゲイン
原則として株主(株式の購入者)は年に2回、投資先の企業から配当金を受け取ります。
もともと配当金の原資は投資先の企業の利益から出ているため、今期の利益によって配当金が増えたり減ったりします。
特に『高配当株』と呼ばれる配当利回りが高い(≒配当が高いわりに株価が安い)銘柄が、配当金を減らす発表があると株価下落とのダブルパンチを喰らいますので注意が必要です。
株式に長期投資する資産家や富裕層の多くはキャピタルゲインよりも、このインカムゲインで利益を上げています。
不動産投資のインカムゲイン
対する不動産投資のインカムは、不動産を貸し付けることで受け取る賃料です。
不動産投資の大きなリスクは、借りてくれる人がいなければ賃料も入ってこないことで、空室対策こそ至上命題。
また、バリューアップ工事などを行えば賃料を上げることも可能です。
企業任せの株式の配当金と比べると、自身が行動を起こすことで賃料を上げられるのも不動産投資の魅力。
株式投資と不動産投資の時間軸は?
株式投資の諸費用は売買手数料(売買金額の0.05~0.1%)のみと安く、購入直後にキャピタルが狙えます。
配当利回り(配当÷株価)は高くても年4%程度に過ぎず、株式を長期間保有し続けるのもリスクがあるため、資金の回転を優先する短期投資に向いています。
対する不動産投資の諸費用は仲介手数料や登記費用、不動産取得税など物件価格の10%程度かかるため、キャピタルを狙うには買った金額の14%以上を上乗せで売る必要があります(売るときに仲介手数料約3%がかかるから)。
しかも個人が短期で転売すると、利益の約40%が税金で取られるため不動産投資はインカム狙いに適した中長期の投資法です。
- 株式投資はキャピタルを狙いやすい反面、常に暴落に巻き込まれるリスクがあるため、長期の保有は限定し短期売買を中心に
- 不動産投資は最初の数年をじっくり賃料をゲットし続けることで、仮に不動産価格が下落してもインカムを合わせれば負けにくい
攻めの株式投資に対し守りの不動産投資と言え、その特徴を活かした戦略を立てて投資していきたいですね。
株式投資と不動産投資の違い・おわり
株式・不動産投資家から見た株式投資と不動産投資の違いをご覧になってどうお感じになりましたか?
「株式は値動きが激しいな」「不動産は時間がかかりそう」「どちらも一長一短なんだね」など、人によって受け止め方も様々かと思います。
今回の記事がこれから株式投資や不動産投資を始めてみようかなと考えている方にとって、今後の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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