「インボイスは登録しなきゃダメなの…?」
運用の開始まで半年余りとなったインボイス制度。
インボイス制度をひとことで説明すると、みんなが適格請求書(≒インボイス)を発行できる事業者登録をすることで、消費税のやり取りを透明化しましょうというもの。
逆に言うとインボイス登録しない輩の不適格な請求書では、発注者側が支払った消費税の控除は認めませんということです。
消費税はもとより事務負担も増える悪名高いインボイス制度ですが、とある不動産系の免税事業者がこの制度に何を思い、どういう結論に至ったかをお話しします。
- 不動産歴20年のフリーランス
- 投資家(不動産14年、株式3年)
- 運用投資総額は約3,000万円
この記事を読むと、以下のことがわかります。
- 私がインボイス登録をしない理由
ぜひ最後までご覧ください。
インボイス制度と不動産系免税事業者
2023年10月1日から開始するインボイス制度。
インボイス制度の登録状況と、不動産系免税事業者が考えるインボイスについての対応をお話しします。
インボイス制度の登録状況
インボイス制度についてはこちらで解説していますので、ご存じない方はご覧ください。
国税庁のデータによると、2022年11月末時点のインボイスの登録状況は法人が71.6%、個人が19.0%のようです。
インボイス制度の目的は消費税の課税事度を決めかねていることが窺えます。
インボイスは百害あって一利なし
私は情報を収集して自分なりにインボイス制度について勉強した結果、免税事業者(≒インボイス登録をしない)で生きていくという結論に至りました。
ひとくちに免税事業者といっても働き方、稼ぎ方は千差万別だと思いますので、唯一無二の正解はありませんが、インボイス登録をしようかどうか迷っている方の参考になればと思います。
私がインボイス登録をしない背景と、気を付けること
私がインボイス登録をしないのは、事業者として消費税を1円も納めたくないからです😅
消費税の導入にあたり「零細事業者は免税にする」として始まり、その後勝手に課税売上高を3,000万円以下から1,000万円以下に切り下げ、そして今度は発注者の仕入税額控除を認めないという有様…。
やるなら徹底的に付き合いましょう
ただし、数多のフリーランスのなかで私のような稼ぎ方をしている人はごく少数と認識しています。
投資物件、とりわけワンルームを複数所有しているサラリーマンで「脱サラしようかな…」と考えている人には少しお役に立てるかもしれません。
背景:事業所得の割合が少ない
私の収入は、以下2つの分野にわかれます。
- 事業所得(不動産系の業務委託)
- 不動産の賃料や株式の配当、および転売益
このうち1(事業所得)についてはインボイス制度の影響をモロに受けますが、2(不動産や株式の所得)については影響がありません。
いまのところ私は1(事業所得):2(不動産や株式の所得)の割合が50:50ですが、今後は1(事業所得)の割合を減らして最終的にゼロに近づける予定です。
インボイスと関係ない世界で生きていきます
また、インボイス制度が始まるのは2023年10月1日からですが、当初の6年間は段階的な経過措置がとられます。
影響の少ない2023年10月1日から2026年9月30日までの開始3年間で、かなりの割合の事業所得を減らしていくつもりです。
インボイスのおかげで不動産と株だけで稼ぐ覚悟
あとは自身の腕を磨いて、「多少高くてもこの人にお願いしたい」と思われるような仕事ができるようになりたいですね。
気を付けること:課税売上高
さて、いくらインボイス登録を回避したところで、課税売上高が1,000万円を超えてしまっては元も子もありません。
特に私のような不動産系免税事業者は、課税売上高に不動産の売上高の一部が関わってくるため注意が必要です。
貸付不動産の売却における課税売上高の考え方についてはこちらで解説していますので、興味があればぜひご覧ください。
私の場合、物件価格がせいぜい1,000万円台のワンルーム(1DK)を売るのですが、建物の売却代金が1,000万円を超えないようにしなければなりません。
所有物件は比較的築古ばかりで建物の評価額は低いため現段階では大丈夫そうですが、土地と建物の売却代金の比率は定期的にシミュレーションしておく必要があります。
あるいは今後新規でワンルームを購入するときは、将来売却するときの建物の売却代金の目安も事前に把握しておいた方がよさそうです。
売却する建物価格は1,000万円以下に
もしも建物価格が1,000万円近い物件を売却してしまったら、その年は事業所得をほぼゼロにしなくてはいけませんね。
インボイス制度と不動産系免税事業者・おわり
いかがでしょうか。
当初インボイス制度を知ったときは「仕方ないからインボイス登録するか…」と思いましたが、調べれば調べるほどインボイス制度に付き合うのがアホらしくなり、インボイスと関係ない世界で生きる決意に至りました。
お上はこの先も消費増税やら金融所得課税やら、何かにつけて税金を搾り取ろうとしてくるでしょう。
そんな話があがる度に、その都度しっかり調べて適切な対応をとりたいですね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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