東京オリンピックの選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」転売対策に戸数制限設ける・レビュー

気になるNEWS
この記事は約5分で読めます。

晴海フラッグが注目されています。

新型感染症の流行により開催が危ぶまれた東京オリンピック2020でしたが、オリンピック選手村跡地に分譲される晴海フラッグの販売についても同じように混迷を極めています。
あまりに晴海フラッグの販売価格を安く設定しすぎたため申込みが殺到し、先日あわてて中途半端な購入制限を設けたとのニュースがありました。

湾岸マンションの住人を「ウメタテーゼ」とバカにしたのも、今となっては過去の話。
令和の勝ち組が集う湾岸エリアで現在大注目の晴海フラッグについて、23区西部のマンションに住む中年おじさんが一言申し上げます。

ブログ運営者
ブログ運営者
  • 不動産歴20年のフリーランス
  • 投資家(不動産14年、株式3年)
  • 運用投資総額は約3,000万円

この記事を読むと、以下のことがわかります。

  • 晴海フラッグとは

ぜひ最後までご覧ください。




東京オリンピックの選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」転売対策に戸数制限設ける・本編

それでは晴海フラッグの販売にまつわるニュースと、晴海フラッグの物件概要についておさらいしていきます。

東京オリンピックの選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」転売対策に戸数制限設ける・本編

東京オリンピック開催前は「不便」だの「安っぽい」だのネガティブな意見も散見されましたが、これだけの規模感と周辺相場から見ると割安な価格設定で、がぜん注目が集まりましたね。

周辺相場よりも3割から4割価格を安く設定しながら、東京都の担当者も「実際に転売するかどうかはわからない」とどこまでも他人事。
東京都庁で働く公務員には、生き馬の目を抜く投資家や不動産会社のマインドなぞ別世界なんでしょう。

それにしても、簡単に転売してそんなに利益が出るのでしょうか。

「晴海フラッグ」とは?

晴海フラッグといえば、東京オリンピック2020の選手村跡地の巨大プロジェクト。
約18haの広大な敷地に、東京都と11社の民間企業がつくりあげる4,145戸の分譲住宅と商業施設の複合開発が話題です。

最寄りの勝どき駅からは徒歩18分と遠いですが、『東京BRT』という専用シャトルバスにより新橋や虎ノ門ヒルズ、豊洲まで直通でアクセス可能だそうです。
東京BRTの使い勝手次第では、勝どき駅からの遠さもさほど気にならないかもしれませんね。

こちらが2023年5月現在HPで確認できる、のとある晴海フラッグのタワー棟の予告物件概要です。

予定販売価格の中心が8,800万円台で、仮に80㎡を中央値とすると1坪(3.3㎡)当たり363万円の価格設定となります。
晴海フラッグ隣の中央清掃工場を挟んだ、目と鼻の先の立地の「ザ・晴海レジデンス(2009年築)」が1坪当たり390万円台で立て続けに成約している点を考慮すると、新築の晴海フラッグは1坪当たり450万円以上で売れる気はします。

8,800万円で買って1億1,800万円で売れる気もする(ゴクリ)

動画を視聴した感想

ここからはニュース動画を視聴した感想をお話しします。

所感

最初に感じたのは「みんな、不動産投資が好きだねぇ」のひとことです。
私は即転売するような不動産投資は興味がなく、5年以上賃貸で運用したのちにリフォーム転売が前提なので、仮に資金があってもこのような投資手法は採らないと思います。

楽して儲けるのはつまんない

あと、東京都が苦渋の選択で「1人2戸までとする販売制限を設けた」点については、もはや何がしたいのかさっぱりわかりませんね。
転売目的でなく住居として使ってもらいたいなら、1人1戸に限定して買主は住民票を移すことを条件に購入後の数年間は売れない条件(買戻し特約)を付ければいいだけの話です。

多額の税金が投じられた東京オリンピックのレガシーを高く売るのも本旨から外れますし、かつ大量に売れ残るのもマズい。
とはいえ安く売るのも批判され、東京都にとっても投資家にとっても「1人2戸」はちょうどいい落としどころといったところでしょうか。

まとめ

結局何をしても批判される

これは炭鉱のカナリアなのか?

このような即転売して利益が出る不動産投資が流行ると、いまが天井でバブル崩壊の足音が近いような論調もチラホラ出てきます。
しかし私は今回の晴海フラッグは、不動産バブル崩壊につながるものではないと見ています。

ごく限定した話

晴海フラッグを語るうえで忘れもしないのが、かつて住友不動産が分譲した定期借地権付マンション・シティタワー品川です。

シティタワー品川は晴海フラッグよりも厳しい条件(住民票を移したうえで、新築後5年間は転売禁止)を付けて、破格の安値で分譲しました。
新築時は平均価格が3,000万円台だったシティタワー品川も、15年経過した現在は8,000万円前後にまで中古価格が高騰しています。

晴海フラッグはシティタワー品川ほどの割安感はありませんが、昨今の低金利と話題性も相まって多少の利益が見込めるのではないでしょうか。
ただし分譲戸数4,145戸の大量供給が需給を悪化させ、意外と価格が伸びない懸念もありますが…。

東京オリンピックの選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」転売対策に戸数制限設ける・おわり

いかがでしょうか。
湾岸マンションに興味のない私からしたら、所詮どうでもいい話ではありますが、ひとつのマンションを巡って全国ニュースになるほど話題が上がるのは面白いですね。

株式投資の格言で「国策に売りなし」とある通り、国や自治体が分譲に絡むプロジェクトは少なからず美味しい思いをしやすいのかもしれません。
3,000万円は言い過ぎかもですが、利益1,000万円くらいなら堅い気がします。
ま、私はやりませんがね……たぶん…きっとww

スポンサーリンク

コメント